2話
びゅんびゅん びゅんびゅん 風が吹く。
ゴウゴウ ゴウゴウ 砂が舞う。
風でまった砂や小さな石が、ちこをめがけて飛んでくる。
びゅんびゅん ゴウゴウ びゅんびゅん ゴウゴウ
怪我をしている、ちこのひざ小僧をめがけて飛んでくる。
普段はへっちゃらな砂やちいさな石。
でも治ってない傷口に当たってしまうと、
ちこの目からまた涙があふれてしまう。
小さい瞳をうるませて、お母さんが恋しくなってしまう。
ちこは石の危険がせまっていることに気付かずにタカオニに夢中。
"すべり台は、たかいからへいき〜"
"ブランコだって、たかいもんね"
遊びに夢中のちこに、風に乗ったいじわるな小石が迫る。
「あの子の泣き虫スイッチを押してやろう」
しかし、小石から傷口を守るものがいる。
腕をくんで仁王立ち、小石をにらんで威嚇する。
「ここは通さないわ」
「なんだお前、じゃまをするな」
「ダメ、ちこちゃんはタカオニを楽しんでるんだから」
ばんそうこうは力強く、小石を弾き飛ばす。
傷口になんて触れさせない。
「けっ、いい子ぶりやがって」
ばんそうこうにかなわないと思った小石は逃げていく。
"ジャングルジムも平気〜"
"このベンチだってたかい、たかい"
子供達の笑い声が、時計の針を進ませる。
「ちこ、ごはんよ」
「はーい」
太陽がお家に帰る時間、ちこの母親が迎えに来た。
ちこもお家に帰る時間。
2人は手を繋ぎ、ご機嫌なちこは歌をうたう。
夕日の色はおみそしるー
カラスのはねは〜ワカメいろー
ちこの歌が、ばんそうこうの心をいやす。
ちこの笑顔は、ばんそこうの守るべきもの。
ブロックの色はお豆腐で〜
ちこのほっぺは、りんごいろー
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